持続可能な子ども会組織の構築について

子ども会ばかりでなく、PTA、町内会など地域組織の加入率が低下しています。
それぞれの組織が抱える課題や問題は、同じものもあれば違ったものもあります。
同じような課題については、本来行政組織がテコ入れ策を示すものでしょう。例えば選挙の投票率低下の抜本対策などは、いくら市民団体が頑張っても持続可能なものにはなりえません。

教育について見てみると、知識の習得という幹の部分に加えて、道徳や社会教育の重要性に目を向ける必要があると考えます。「学力向上」だけが教育の真の目的ではありません。
先進国の中では、初等教育の場=教室の整理整頓清掃を専門業者に委ねている国がたくさんあります。皆さんはどう考えるでしょうか。先ほど触れた道徳とか社会教育の入り口にあるように思えてなりません。
組織スポーツでは監督とかキャプテンの存在が大きいと近年指摘されてます。彼らは誰から、どうやってキャプテンシーを学んだのでしょうか。生まれつきの人も中にはいると思いますが、多くは「先輩の背中や行動、発言」から学んだのだと思います。

少し前置きが長くなりました。子ども会が不要と思う方は退出されて結構です。
スポーツ組織や塾などで学力や人間関係が学べると考えておられる方はもう少しお付き合い下さい。
小学校、中学校は義務教育ですので、国をあげてカリキュラムを吟味し専門の先生や関わる組織の方たちが携わっておられます。ある意味「お任せ」しても良い教育現場です。
スポーツ組織や塾などは国を挙げてはいませんが、専門の講師や指導者が対価を受けて指導していますので、これも「お任せ」が可能です。
では子ども会はどうでしょう?以前アンケートで私(MKRキャプテン)など役員は仙台市の職員と思っておられた方が半数近くおられました。もしかしたらその在り方も「アリ」なのかもしれません。「お任せ」が可能です。
でも実態は違います。その是非について2023年度は検証すると同時に広くご意見を聞いていきたいと思います。

子ども会=子育てという図式も間違いではありませんが、何度もお話しているように人生の中で子育て期間というのはほんの一部分の期間限定です。私も昨年一人息子が就職し一般的には「子育て終了」です。でも結婚するまではとか孫が出来るまでとか、親子の関係は切れるものではありません。
子ども会=社会勉強ととらえたらどうでしょう。子育て中の悩みや問題点をママ友と相談する、イベントで知らなかった高学年の家族と仲良くなる、怖かった町内会長が意外と親しみやすかった・・・・親になる勉強や子育ての基本はどこで学んでいたのだろう?どこでしたら良いのだろう?
こんなことがヒントになりませんか。

子ども会組織を今後も持続可能な組織にしていきたいです。何もこれまで通りとかこれまで以上という事ではありません。社会環境が変化する中で自分を育て、子どもを安心して成長させる手助けができる組織にしていきませんか。
塾やスポーツ団体と同列に考えるのではなく「子ども会は別格」として考えていきたいです。

仙台市宮城子ども会育成会連合会 会長 小島  吉雄 2023/5/8

一斉登校練習のお出迎え(2023年4月愛子小学校)